NJ Publishing Sales - NJ Business Online

経理・税務 | エヌ・ジェイ出版販売株式会社


【お知らせ】 実践「経営実学大全」 好評発売中です

Home経理・税務税務ワンポイント知識 ≫ 交際費となる費用と処理の仕方は...
公開日:2011年1月26日

交際費となる費用と処理の仕方は 

小嶋成夫(公認会計士)

税務ワンポイント知識


このエントリーをはてなブックマークに追加  

税務上、交際費についてはかなり詳細に規定しているので、実務上は、その取扱いによることがポイントである。さらに交際費となる費用の損金不算入額の計算についてまとめると、次のとおり。


交際費とは

交際費等とは、税法上、交際費の名称で支出するものに限らず、接待費、機密費などの費用で、得意先、仕入先その他直接・間接に会社の事業に関係ある者に対する、接待、供応、慰安、贈答、慶弔禍福その他これらに類する行為のために支出する費用である。

交際費に該当するか否かは、


  1. 支出の相手方が事業に関係する者等であること
  2. 支出の目的が事業関係者との間の親睦を深めて取引関係の円滑な進行を図るためであること
  3. その行為が接待、供応、慰安、贈答などであることによって判断するが、必ずしも明確でない。

税法上、交際費になるものとして例示されているものは、次のとおり。


  • 会社の各種記念式典における宴会費・交通費・記念品代、進水式・起工式・落成式等におけるこれらの費用(祭事のための通常費用や福利厚生費となる費用は除く)
  • 下請工場、特約店、代理店等となるため・するための運動費用
  • 取引先等社外の者の慶弔禍福に際して支出する金品
  • 得意先、仕入先その他事業関係者を旅行、観劇等に招待する費用
  • メーカー等がその製品等の卸売業者に対して、その卸売業者が小売業者等を旅行、観劇等に招待する費用の負担額
  • 総会対策等のために総会屋に対して会費等の名目で支出する費用
  • 建設業者がビル等の建設に当たり、周辺住民の同意を得るために支出する旅行、観劇等の招待費用(日照被害等の損害賠償金を除く)
  • 既存の商店街等に進出するための運動費等
  • 取引先等の従業員に対して支出する謝礼金品
  • 建設工事の入札談合金
  • その他取引先等社外の者に対する接待、供応に要した費用で、寄附金、値引、割戻し、広告宣伝費、福利厚生費、給与等に該当しないすべての費用

交際費から除かれる費用

また、交際費等から除かれる費用を例示すると、次のとおり。

  • 1人当り5,000円以下の飲食費(役職員間のものを除く。平成18年4月1日以降の支出分で一定の書類が保存されている場合)
  • もっぱら従業員の慰安を目的とした運動会、演芸会、旅行に要する費用(福利厚生費で処理)
  • カレンダー、手帳、うちわ、手ぬぐい等の広告宣伝用物品の贈答費(広告宣伝費で処理)
  • 会議に関連して、茶菓、弁当といった程度のもので接待する費用(会議費で処理)
  • 出版や放送用の取材活動としての座談会や記事の取材等の費用(編集費で処理)

類似費用との区分処理

交際費等には、他の勘定科目の費用であっても、交際費等になるものとならないものがあり、交際費と類似する費用との区分は、交際費の課税対策として重要であるが、その基準は次のとおり。

  1. 広告宣伝費との区分
  2. 販売直接費との区分
  3. 会議費等との区分
  4. 情報提供料との区分
  5. 特約店従業員費用との区分
  6. 寄附金との区分

交際費の損金不算入額

法人が支出した交際費(平成15年4月1日以後に開始する事業年度に支出したもの)のうち、次の金額は損金に算入されない。

1.資本等の金額が1億円以下である法人……次のイおよびロにより計算した金額の合計額
 イ. 交際費等の支出額のうち定額控除限度額に達するまでの金額×10%
 ロ. 交際費等の支出額のうち定額控除限度額を超える部分の金額

2.上記1以外の法人……交際費等の支出額全額
 定額控除額は、次による。
 ・資本等1億円以下の法人=年600万円
 ・資本等1億円超の法人=損金算入限度額はゼロ
 (注) 資本等の金額とは、期末の税務計算上の資本金または出資の金額をいう。

〔例〕
1.資本金4,000万円、当期交際費支出額1,000万円の場合
 イ. 600万円×10%=60万円
 ロ. 1,000万円-600万円=400万円
 ・損金不算入額60万円+400万円=460万円

2.資本金1億2,000万円、当期交際費支出額1,000万円の場合
 イ. 定額控除額は0円
 ロ. 1,000万円-0円=1,000万円
 ・損金不算入額1,000万円


消費税と交際費課税

交際費課税上、消費税が「税込処理」か「税抜処理」かによって課税所得が異なる。

消費税抜きの金額で損金不算入額を計算する「税抜処理」のほうが納税者にとって有利といえるが、最終的には、納税義務者の事務負担等も考えあわせて判断する以外にはない。


交際費の未払処理・仮払処理分の扱い

交際費等の支出日は、実際に接待、供応、慰安、贈答その他これらに類する行為のあった日とされている。

したがって、これらに類する費用を仮払経理や未払経理をしているかどうかとは関係なく、接待等の事実のあったときの交際費とされる。



このエントリーをはてなブックマークに追加  



PAGE TOP