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公開日:2011年1月28日

交際費もやり方次第で節税対策となる 

今村仁(マネーコンシェルジュ税理士法人/税理士)

税務ワンポイント知識


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1人5,000円以下の飲食交際費は課税の対象外にできる

交際費には税金がかかる!?

税務上「交際費」に該当すると、原則、会社の経費になりません。

しかし、これでは中小企業の事業活動に支障をきたすということで、資本金1億円以下の中小企業については、「年間600万円までの部分についてその支出額の9割を経費として認めてくれる特例」があります。

たとえば、資本金1億円以下の中小企業が年間700万円の交際費支出があった場合、600万円×9割=540万円が費用処理可、逆に600万円×1割+(700万円-600万円)=160万円が費用処理不可となります。

特例があるとはいえ、交際費に該当すると課税対象となるわけですから、実務上、ほかの経費科目と比較して交際費に該当するかどうかの判定は重要です。


1人5,000円以下の飲食交際費を活用する

では、得意先と居酒屋で会議などを行なってビールを1本だけ飲んだという場合、交際費になるのでしょうか?それとも交際費以外の会議費などになるのでしょうか?

これはなかなかむずかしい問題で、実務上はその解釈や運用をめぐり税務行政側と納税者側とで認識の違いなどのトラブルがあったようです。

そのため、中小企業の事業活動の円滑化を図るという観点から、平成18年に税制改正が行なわれました。改正では、交際費課税の範囲について、「1人当たり5,000円以下の飲食交際費(役職員間の飲食費を除く)について費用処理を認める」こととなりました。

1人当たり5,000円以下の飲食交際費とは、具体的には、飲食その他これに類する行為(以下「飲食等」)のために要する費用(もっぱらその法人の役員もしくは従業員またはこれらの親族に対する接待等のために支出するものを除く)であって、その支出する金額を飲食等に参加した者の数で割って計算した金額が5,000円以下である費用のことをいいます。

たとえば、自社2人、得意先3人の計5人で居酒屋に出かけて接待を行ない、その費用が全部で25,000円かかったとします。この場合、「25,000円÷5人=5,000円≦1人当たり5,000円」となりますから、支出額25,000円全額が交際費課税を免れられることになります。

また、この5,000円基準が税込か税抜かというのは、その会社の経理基準によることとなります。


社内管理が重要

1人当たり5,000円以下ということを計算するためには、少なくとも出席メンバーの人数を把握することが必要です。また社内交際費が除かれていることを考慮すると、人数だけではなく、誰がという部分の情報も必要となります。

そこで、1人当たり5,000円以下の飲食交際費を活用する場合には、下表の事項を記載した書類を保存していることが条件です。注意してください。

飲食費

これらの条件を満たすシートを作成しましたので、下表を参考にしてください。

A社

この「1人5,000円以下飲食交際費」は、大企業を含めたすべての企業で節税が図れます。ただし、いまみたように、社内管理をきちんとしないと節税できないことになっています。

業種業態によっては、どうしても多額の交際費が発生してしまう企業もあるでしょうから、経理部や管理部からこの「1人5,000円以下の飲食交際費」の提案があると経営者などに喜ばれるでしょう。また、こういった交際費の管理は、会社内での経費の乱用および不正防止にも役立つと思われます。



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