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公開日:2015年5月15日

一時所得と雑所得では大違い!? 月刊「企業実務」 2015年5月号

編集部

実務情報STATION


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3月10日、最高裁判決で「外れ馬券の購入費が、的中馬券の払戻額の経費と認められる」と示され、世間の注目を集めました。

被告となった男性は、2005年から自作の競馬予想ソフトを使って日本中央競馬会のほぼ全レースの馬券をインターネットで購入。3年間で約28億7,000万円の馬券を購入し、約30億1,000万円の払戻金を得ていました。裁判では、この払戻金が「一時所得」と「雑所得」のいずれにあたるかという点が争われました。

一時所得と雑所得では、税務上の扱いに大きな差があります。

たとえば、総額100万円分の馬券を購入し、そのうち10万円分の馬券が的中して100万円の払戻金があったとしましょう。

雑所得の場合、外れ馬券の購入額も経費にできるため、払戻金-馬券購入総額=収入0円となり、税金は発生しません。これが、一時所得になると、「収入を得るのに直接要した金額」のみが経費にあたるので、払戻金-的中馬券の購入総額=収入90万円となり、ここから特別控除50万円を差し引いた額の2分の1(20万円)に対して課税されます。

これまで馬券の払戻金は一律、一時所得として取り扱われてきましたが、今回のケースでは、「資産運用の一種」と認められるほど継続的かつ大量に購入していた点が指摘され、雑所得と判断されました。結果、無申告の所得税額は5億7,000万円ではなく、5,200万円とみなされ、実に10分の1の税負担で収まったのです。

今後も、判決と同様の購入態様・規模等により得た払戻金は雑所得となりそうですが、一般の競馬ファンが通常楽しむ程度では、一時所得となり、外れ馬券が経費と認められることはありません。

くれぐれも誤解のないように…。



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