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公開日:2019年9月18日

超売り手市場を乗り切れ! こうすれば中小企業でも人が採れる!! 月刊「企業実務」 2019年10月号

伊達洋駆(株式会社ビジネスリサーチラボ 代表取締役)


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採用市場の現状と中小企業が直面する課題

中小企業が採用に苦しむ原因

中小企業が活用したい効果的な採用アプローチ


採用市場は超売り手状態となり、中小企業では人材が採用しにくい状況が続いています。
それでも工夫を凝らして優秀な人材を確保している企業もあるようです。
これまでのやり方を見直して、本当に効果的な採用方法を手に入れるためのヒントを紹介します。

採用市場の現状と中小企業が直面する課題

売り手市場という苦境

元より、採用すべき人材を採用することは、簡単なことではありません。特に昨今は「売り手市場」にあり、採用の難しさが増しています。
売り手とは求職者、買い手とは企業を指し、企業の求人数が求職者の人数より多いのが売り手市場です。売り手市場において企業は、少ない求職者を巡って採用競争を繰り広げます。
2019年4月にリクルートワークス研究所が発表した大学生の求人倍率は、1.83倍でした。これはリーマンショック以降で2番めに高い値で、1人の求職者をおよそ2社で採り合う状況です。
売り手市場は大学生の採用に限りません。パーソルキャリアの2019年4月の調査によれば、転職者の求人倍率は2.66倍であり、中途採用でも1人の求職者を2~3社で採用しようとする状況にあります。


中小企業が直面する課題

新卒でも中途でも企業が採用に苦しむ売り手市場となっていますが、従業員300人未満の中小企業に絞れば、事態はさらに深刻な状況です。
たとえば、大学生の求人倍率は実に8.62倍に引き上がります。
1人の大学生の採用を巡って8~9社の中小企業が戦うという、非常に過酷な環境です。このように苦境にある中小企業は、2つの採用上の課題に直面しています。

(1) 候補者群形成の課題
第1の課題は、「候補者群」が集まらないというものです。候補者群とは、自社の選考に参加する求職者を意味します。
ディスコが2019年2月に実施した調査によると、最も多くの企業が選んだ採用テーマは「母集団の拡大」(26.1%)でした(図表1)。

図表1 2020年卒採用の一番のテーマ

母集団は候補者群と同義です。つまり、候補者群をより多く集めることが、最重要テーマとして認識されていたのです。
ある中小企業の採用担当者が、筆者に苦笑しながら語ってくれたことがあります。「新卒の合同企業説明会に参加したのはよいが、うちのブースには誰も来なかった。閑古鳥が鳴く様子を哀れんだ求職者が1人寄ってくれたときには、嬉しさと悲しさが同時にこみ上げた」と。

(2) 動機形成の課題
中小企業の採用を巡る第2の課題は、求職者の「動機形成」が十分にできていないというものです。求職者に「この会社に入りたい」と思ってもらえない。そのような課題は、こと新卒採用においては、「内定辞退」の問題として浮かび上がります。
2018年11月に、2019年卒の新卒採用についてマイナビが実施した調査では、34%の企業が「内定辞退率は前年より高かった」と回答しています。内定辞退の多くは、自社への志望度を醸成できていないがゆえに生じます。
「自社に来たいと考える求職者がなかなか出てこない」というのは、中小企業の採用担当者なら一度は通る課題ではないでしょうか。

(続く)

企業実務



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