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公開日:2012年10月22日

改正労働契約法が成立!「有期労働契約」の締結・更新・終了の実務を徹底チェック 月刊「企業実務」 2012年11月号

小見山敏郎(社会保険労務士)


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改正労働契約法が可決・成立し、その一部はすでに施行されている。有期契約労働者の雇用の安定化を目的とする今回の改正内容をふまえ、トラブル防止のために押さえておくべき実務を解説する。


改正労働契約法の内容と影響

労働契約法は、平成20年(2008年)3月に施行された法律です。最近は就業形態が多様化し、労働者の労働条件が個別に決定・変更されるようになり、個別労働紛争が増加する傾向にあります。

これらの紛争の解決の手段として、労働基準法(以下、「労基法」といいます)と労働基準監督官では対応できない問題も増えています。
そもそも労基法は労働条件の最低基準を定めて、その遵守を監督官という特別司法警察職員によって強制するものですが、個別労働紛争の多くは労基法の規定の範囲外のものが多いのです。

たとえば、労災で休業している場合など、特別な事由があるとき以外の普通解雇を労基法は禁止していません。解雇について不満がある場合は、解雇権の濫用に当たるかどうかを問う形で、裁判によって問題の解決が図られ、その結果としていわゆる“整理解雇の4要件”に代表される判例法理が形成されました。

しかし、判例法理は法律以上に一般の人になじみにくいものであり、実際の裁判においては、同じような状況の紛争であっても裁判所によって異なる判断が示されたり、上級審でそれまでの判例が変更されることもあるなど、確定した法律に比べると効果予測が困難であり、結果がわかりにくいものでした。

個別労働紛争を解決する手段としては、裁判制度に加え、平成13年10月から個別労働関係紛争解決制度が、平成18年4月からは労働審判制度が施行されるなど、手続き面における整備が進んできました。そして、このような紛争を解決するための労働契約について、民事的なルールをまとめた法律が求められていました。

個別の労働関係の安定に資するため、労働契約に関する民事的なルールの必要性が一層高まった結果、労働契約の基本的な理念および労働契約に共通する原則や、判例法理に沿った労働契約の内容の決定・変更に関する民事的なルール等をひとつの体系としてまとめるものとして労働契約法が制定されることになったのです。

今回の改正では、いまや全労働者の3分の1がいわゆる非正規雇用の状態にあることから、労働契約の期間に定めのある「有期労働契約」を、期間の定めのない「無期労働契約」へ転換することを推進するとともに、有期雇用の労働者にとっては最も深刻な問題である「雇止め」についても、安定雇用のために条件を示して制約を加えています。

また、有期契約であることを理由とした不合理な労働条件の禁止を定めています。

労働契約法改正・施行のスケジュール

(続く)

企業実務



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