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公開日:2018年12月26日

「就活ルール廃止」の影響とこれからの人手不足を乗り切る一手 月刊「企業実務」 2019年1月号

平野恵子(株式会社 文化放送キャリアパートナーズ 就職情報研究所 主任研究員)


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今後の新卒採用スケジュールをどのように想定しておくか

中小企業が目指すべき採用活動のアプローチ

人手確保に役立つ助成金の活用


経団連のいわゆる「就活ルール」の廃止によって、新卒採用のスケジュールが混乱することが予測されます。
人手不足に悩む多くの企業にとってはその混乱は歓迎されることではないでしょう。
他社に先んじて人材を確保していくためには何が必要になるのかについて検証します。
(本稿は2018年12月3日時点での情報に基づいています)

今後の新卒採用スケジュールをどのように想定しておくか

「就活ルール」という言葉が、このところメディアで頻繁に取り上げられています。それだけ世間の関心が高いのでしょう。
理由の1つには、ステークホルダーの多さが挙げられます。大手から中小まで、あらゆる業界にまたがる1万社以上の企業、全国にある約800の大学と短大、そこで学ぶ1学年60万人強の大学生、そして、その保護者たち・・・・・・。それぞれが異なる価値観や条件のもと、採用・就職活動や、それらの支援を行なっています。ある意味、足並みが揃わなくて当然といえるでしょう。
採用・就職活動のリアルな動向をふまえて、今後の「就活ルール(本稿では大卒対象の新卒採用スケジュールを指すものとします)」について考えてみます。

就活ルール決定事項(※)

■20年卒(主に現3年生)まで・経団連の「指針」スケジュールが適用される
・3月広報開始、6月選考開始

■21年卒(主に現2年生)・政府主導の「就活ルール」がスタート
・スケジュールに変更なし

■22年卒(主に現1年生)以降・「就活ルール」は継続予定
・スケジュールは維持する方向
※2018年11月末時点

「指針」ラストの20年卒採用

「倫理憲章(15年卒以前)」から「指針(16年卒以降)」になり、インターンシップが大きく変わりました。広報開始が12月から3月まで後ろ倒しになったため、代替機能としてインターンシップを実施する企業が一気に拡大したのです。
当初は、「採用活動ではなく、キャリア教育」という建て前に多少の配慮が感じられましたが、売り手市場の強まりとともに、採用広報としての位置づけが顕著になりました。それは「指針」の効力低下を意味しています。
20年卒では、夏のインターンシップが事実上のスタートラインとなりました。

■大手企業の動きは?

大手企業の動きを押さえておきましょう(図表1)。

図表1 今後の採用スケジュール図表1 今後の採用スケジュール

2019年2月までのプレ期は、インターンシップ、キャリア支援イベント、リクルーターなどによって、学生との接触を進めていきます。
そこからターゲット学生を選抜し、通常とは異なるルート(早期選考など)で採用を進めます。 選抜ルートだけでは採用人数の確保は難しいため、3月以降「指針」スケジュールを意識した一般ルートの採用も実施します。
複数の採用ルートを五月雨式に走らせ、確実に内定人数を積み上げていく戦略が目立ちます。
また、秋から冬のインターンシップ増加も気になります(図表2)。

図表2 インターンシップの実施状況図表2 インターンシップの実施状況

夏は広報目的のプログラムが中心ですが、11月~1月になれば選考を意識したものが増えます。これまで以上に学生接触を増やし、年明けには選抜ルートの早期選考がスタートするでしょう。
2月には接触ずみの学生を対象に、エントリーシートやWebテストの案内を開始し、順次選考に入ります。
また、ゴールデンウィークが10連休となるため、それまでに内々定出し(もしくは内々定の打診)を進める展開も考えられます。
20年卒採用は、19年卒よりも1~2週間ほど早い展開になりそうです。

(続く)

企業実務



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