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公開日:2016年8月23日

環境急変に備えて手を付けよ 「資金繰り」の急所 月刊「企業実務」 2016年9月号

川原寿(株式会社エスエムイーパートナーズ 中小企業診断士)


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不安を払拭する資金繰り計画の作成

環境急変時にあわてない資金繰り対応策


イギリスのEU離脱や中国の経済成長鈍化など、世界的な環境急変について無関心ではいられない時代、金融機関の融資姿勢に変化が起こらないとも限りません。
本稿では、環境急変に備えるための対応策を考察します。

不安を払拭する 資金繰り計画の作成


日本経済は一部に落ち着きを取戻す動きがあるものの、景気も楽観視できなくなっており、ここ数年の金融機関の積極的な融資姿勢も、いつ変化が起こるとも限らない状況となっています。
ここでは、あらゆる環境急変に備えるため、資金繰り計画の作成方法を確認しながら、不安を払拭するためのポイントを確認していきます。

資金繰り計画の立て方

資金繰り表は、業種や業態等によって重視するポイントが異なることもあり、各企業独自の様々なフォーマットを活用していることと思います。
ここでは、本業の収支である「事業収支」と主に借入金の収支である「財務収支」に分けている資金繰り実績・予定表(図表1)の作成をとおして、資金繰り計画の立て方を確認していきます。


図表1 資金繰り実績・予定表(例)

なお、「事業収支」については、基本的に毎月発生する「経常収支」と、固定資産売却・取得、消費税、賞与等の毎月発生はしないものの比較的金額が大きい「特別収支」に分けて考えます。

【1】 経常的な固定支出の入力
労務費以下の経常的な固定支出は、前年度の月次試算表等のデータを活用しながら入力します。基本的に売上の増減に関連しない固定的な支出なので、毎月定期的に発生する額が決まっている場合は毎月同額でも構いません。
前年度と大きな変化がないと予想される場合は、前年度の月次試算表のデータをそのまま入力しても問題ありません。

【2】 特別収入・特別支出の入力
特別収入・特別支出は、前年度の月次試算表等のデータや設備投資予定等を参考にしながら入力します。特別収入・特別支出の項目は、固定資産売却・取得以外は、人件費(賞与)や法人税・消費税の支出を押さえておけば十分です。ただし、毎月発生しない支出でも、比較的大きな額の場合はわかる範囲で入力してください。

【3】 財務支出の入力
財務支出は、手形借入の期日一覧表や長期借入の返済予定表から入力します。定期的な積立預金等を契約している場合も入力してください。この財務支出の項目は、あらかじめ確定している場合がほとんどなので、可能な限り正確に入力してください。特に、手形借入の返済期日や長期借入の完済期日には注意してください。

【4】 売上高実績・見込みの入力
売上高実績・見込みは、前年度の月次試算表等のデータや営業部門からの売上見込み情報等から入力します。
取引先ごとに売上回収条件が大きく異なる場合には、取引先ごとに売上高実績・見込みを管理すると、より精度の高い資金繰り計画が作成できます。

(続く)

企業実務



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