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公開日:2016年6月20日

BCP未整備の中小企業はすぐに手当を! いま取り組む災害リスク 緊急即対応 月刊「企業実務」 2016年7月号

編集部


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熊本地震直後の被災企業の対応を振り返る

BCPは未整備でも最低限やっておきたい災害対策
・台風シーズンのいま、風水害の対策は…
・データ紛失などを招くOA環境に留意

「防災計画」を超えて、成長戦略としてのBCPへ


この4月に熊本・大分地方を襲った激震の影響は、いまもなお尾を引いている。
梅雨に入り、「豪雨に見舞われることはないか」と気を揉む人も多いだろう。
こうした災害に直面した場合、自社が存続するためには、どんな対応をとるべきか。BCP(事業継続計画)としてのリスク対策について考える。

有事の際、どこまで動ける? 熊本地震直後の被災企業の対応を振り返る


4月14日と16日、九州では熊本・大分両県を中心に、2度にわたり震度7の激震に見舞われた。一連の地震(熊本地震)による建物の倒壊「危険」数は4月末までに九州5県で1万件、震災による直接の死者数は50人に迫る状況だ。
では、熊本地震で直接・間接的な被害を受けた企業はどう対処したのか(取材は5月中旬)。

◎食品メーカーA社の場合
熊本地震の直接の被害を被った熊本・八代市の食品メーカーA社は、損害の状況を次のように語る。
「社員に大きなケガなどの被害はなかったものの、工場の設備が倒れ、工場が曲がりなりにも稼働できるようになるのに10日ほどかかりました。加えて、復旧に時間を要したのは熊本市内などに出している直営店です。倒壊など見た目の損害は震源から離れていることもあって大きくはなくても、自社の店舗だけが損害を受けているわけではなく、周囲の店舗も来店する顧客も被害を受けている。震災直後は呆然として何もできず、数日のうちは自社のことより従業員の状況確認や周りの店舗と一緒になって復旧対応に追われ、ようやくGW明けに『とにかく注文は受けられるようにはなった』という状態です。ただ、在庫に応じてネット通販にはかろうじて対応できても、熊本市内の店舗での販売は、まだその先です」
安定的な供給体制に戻るには、実際には数か月を要するだろう。その間、顧客が営業の再開を心持ちにしてくれるのか、顧客の心が離れてしまうのではないか、と気を揉む日々が続いているという。

◎飲料メーカーB社の場合
福岡県博多に本社を置き、熊本・南阿蘇村に加工場をもつ飲料メーカーB社は、「震災直後は在庫などをまず被災者に配り、自社のビジネスは、それが一段落してからの話でした」と語る。
なんとかつながった電話で、加工場とその従業員の安否確認を行なったものの「連絡を取りあっても、実際の詳しい状況がつかめない」と、震災3日後に救援物資を車のトランクに詰め込んで現地を訪ね、加工場の周辺を確認して回った。「行政の検査や点検も入るので、事業の再開には時間がかかる」とのことだった。

◎飲食店Cの場合
一方、メインの食材を熊本から仕入れている東京・豊島区の飲食店Cは、次のように語る。
「仕入先が震源地ですから、事情を聞いて、『ウチの店も畳まないとダメかもしれない』と思いました。でも、なんとか他の地域の仕入先にお願いして当面の食材は融通してもらえることになりました。復旧のための救援物資を送るなどの協力はできても、実際に仕入先が食材を安定供給できるようになるには、仕入先自身にがんばってもらうしかありません。週に数回、連絡を取り、復旧の状況を確認しています」


図表1 いますぐチェックすべき「現在の災害対応」

(続く)

企業実務



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