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公開日:2016年5月19日

中小企業を伸ばす 「人事評価」の実務 月刊「企業実務」 2016年6月号

望月建吾(社会保険労務士法人ビルドゥミー・コンサルティング 代表社員)


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人事制度の全体像を理解する

目標管理制度の正しい運用法

フィードバック面談の進めかた

評価者研修で評価スキルを平準化


正しい評価とそのフィードバックは社員が成長するための重要な要素だが、大企業のような大がかりな評価制度を中小企業で構築・運用しようとしても手に余る。
規模が小さくとも、ムリなく実践できる人事評価の進めかたについて解説する。

制度の仕組み、評価プロセスの流れ・・・ 人事制度の全体像を理解する


人事部門の「人事評価」におけるメイン業務は、関連する事務手続きや各評価の集計、評価者研修の実施など、評価者への支援が中心となります。

その前段階として、制度に対する全体的な理解が不可欠ですので、まずは、人事制度の仕組みと、評価プロセスの流れについて解説していきましょう。

■1■人事制度の仕組み

図表1 トータル人事システムの体系図

図表1のとおり、人事制度は大きく分けて、「(1)評価制度、(2)賃金制度、(3)等級制度(職務等級体系)」の3つの制度から成り立っており、それぞれが相互に作用しあっています。

企業の経営理念や経営計画を実現するためには、採用から人事評価、賃金や賞与の査定、昇格・昇進などの人事決定を場当たり的に決定・実施するわけにはいきません。そこで、「見える化」した評価基準を構築・運用し、その結果をOJTなどの能力開発に活かして、日々の業務遂行の効率化を図っていくわけです。

こうした包括的な人事制度の仕組みを「トータル人事システム」と言います。制度づくりの根幹には、経営理念や経営計画がありますから、自社がどのような方向を目指すのか、そのためにはどのような人材が必要なのかによって、あるべき姿も変わってきます。

■2■ 人事評価の目的(機能)
人事評価は、企業の円滑な事業運営のために経営者が管理職に与える経営権のひとつであり、「人間が人間を効率的にマネジメントするためのツール」に過ぎません。

一定期間内の部下の業績や能力、情意を信賞必罰に総括し、今後のマネジメントに活かしていく仕組みなのです。ですから、評価者は“神”である必要はなく、被評価者に気をつかって、正しい評価を歪める必要もありません。

人事評価の目的(機能)は、大きく以下の2つに大別されます。

(1) 処遇格差づけの根拠の明確化 (査定機能)
被評価者1人ひとりの業績や能力、情意を「職務行動事実」に基づいて把握し、処遇の格差づけを行なうことで、評価結果のフィードバックに明確な説明がつけられるようにすることです。

(2) 育成・指導ポイントの明確化(育成機能)
被評価者1人ひとりの育成ポイントを明確にし、評価結果を「(1)育成、(2)業務上の指導、(3)配置、(4)やる気のある職場づくり」などのマネジメントに活用します。

(続く)

企業実務



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