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公開日:2016年1月22日

事前準備が成否を分ける 「あわてない」決算作業のための発想とコツ 月刊「企業実務」 2016年2月号

小幡修大(税理士法人オランジェ 税理士)/石田寿行(税理士法人オランジェ 税理士)


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「決算早期化」のための体制構築

正確に効率的に進める7つのコツ

今3月期の決算作業、特にこの項目には注意!


決算作業をスムーズに進めるために何よりも大切なのが事前準備だ。
そのために必要なのが、情報の入手と経理以外の関係者の協力である。
早期化を果たし、「あわてずに」決算作業をこなすための発想とコツをまとめた。

「決算早期化」のための体制構築


いよいよ2016年3月決算の準備を始める時期に差しかかってきました。

ことしこそはスムースに進めて1日でも早く決算作業を終わらせたいと考えている経営者や経理担当者も多いと思います。

毎年の決算で経理部が時間に追われながら深夜遅くまで作業をしている会社は、根本的に決算に対する発想から間違っていることが少なくありません。

「決算作業は経理部の仕事だ」と考えている経営者や経理担当者は珍しくありませんが、それは大きな間違いです。決算作業は、「会社全体の大事なプロジェクト」なのです。

決算作業をあわてずスムースに素早く終えるには(つまり、決算早期化させるには)、特に中小企業においては経営者が先頭に立って目標や理念を共有し進めることが求められます。

もちろん、すべてについて経営者の指示に従うのではなく、現場単位で決算早期化のためのアクションを起こすには、関係部署の担当者からボトムアップで実行していく必要があります。

つまり、経営者は決算早期化の目標と理念を掲げ、現場単位にその考え方を浸透させることにより、決算を統括する経理部を会社全体でフォローする体制(インフラ)を構築することが大事なのです(図表1)。

図表1 決算早期化のインフラとなる3者の協力関係

決算を早期化すると経営の意思決定の基礎となる決算数値をスピーディーに入手できる、というメリットがあります。経営者は決算数値を確認することにより、今後どのような施策を打つべきか、予算達成に至らない場合は原因がどこにあるのかなどを、いち早く分析しなければなりません。

決算早期化とは「数値の品質と適正な体制を確保しながら、決算日から決算完了日までの所要日数を短縮させる改善活動」です。

ここで大切なのは、数値の品質と適正な体制を確保することです。作業にかかる日数を短縮することだけでなく、品質と体制をバランスよく確保できないと、本当の意味での決算早期化は実現できないでしょう。


「経理業務」と「経理部業務」を区分する


経理部が関係部署から経理データを正確に入手するまでのプロセスを「経理業務」といいます。

一方、経理部に集まった経理情報を一定の基準に基づいて、毎月「総勘定元帳」「試算表」を作成し、決算において「決算業務」を行ない「分析」し「開示資料」を作成することを「経理部業務」といいます。

決算早期化ができていない会社の特徴として、「経理業務」の一部が「経理部業務」になってしまっているケースが多くあります。決算早期化を実現したいのであれば、これらを明確に区分していくことをお勧めします(図表2)。

図表2 経理業務と経理部業務の区別

(続く)

企業実務



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