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公開日:2015年8月26日

これがあれば迷わない!「ストレスチェック」導入の急所 月刊「企業実務」 2015年9月号

坂本直紀(特定社会保険労務士・中小企業診断士)


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労働安全衛生法が改正され、従業員数50人以上の事業場では、ストレスチェックの実施が義務付けられました。
ストレスチェックとはどういうものか、企業は何を準備し、どのように進めればよいかを検証します。


ストレスチェックとはどういうものか


(1)ストレスチェック制度


労働安全衛生法が改正され、ストレスチェック制度が創設されました(ことし12月1日施行)。
この制度は、定期的に労働者のストレスの状況について検査を行ない、本人にその結果を通知して、自らのストレスの状況について気付きを促すものです。
そして、メンタルヘルス不調のリスクの高い者を早期に発見し、医師による面接指導につなげることで、労働者のメンタルヘルス不調を未然に防止します。
全体の流れは、図表1のとおりとなります。


図表1 ストレスチェックの流れ


(2)ストレスチェック制度の基本的な考え方

メンタルヘルスのケアについては、一般的に、予防の段階が次のように分かれています。

 1次予防…メンタルヘルス不調となることを未然に防止すること
 2次予防…メンタルヘルス不調を早期に発見し、適切な対応を行なうこと
 3次予防…メンタルヘルス不調となった労働者の職場復帰を支援すること

ストレスチェック制度は、このうちの1次予防を強化し、面接指導につなげることで、労働者のメンタルヘルス不調を未然に防止することを目的とするものです。


(3)ストレスチェック制度の対象

【1】 事業者
ストレスチェックを実施する義務があるのは、常時50人以上の労働者を使用する事業者です。従業員数が50人未満の事業場については、当分の間、努力義務とされています。

【2】 労働者
常時使用する労働者とは、次の2つの要件を満たす者です。
 ・期間の定めのない労働契約により使用される者(契約期間が1年以上の者並びに契約更新により1年以上使用されることが予定されている者および1年以上引き続き使用されている者を含む)であること
 ・週労働時間数が、当該事業場で同種の業務に従事する通常の労働者の1週間の所定労働時間数の4分の3以上であること

常時使用する労働者には、ストレスチェックの受検は義務付けられていません。
これは、メンタルヘルス不調で治療中のため受検の負担が大きい等の特別な理由がある労働者にまで受検を強要する必要はないとしたためです。
しかし、こうした特別な理由がない限り、すべての労働者がストレスチェックを受けることが望ましいとされています。
このため事業者は、ストレスチェックを受けていない労働者に対しては、医師等の実施者からストレスチェックを受けた労働者のリストを入手する等の方法により、労働者の受検の有無を把握し、ストレスチェックの受検を勧奨することができます。
なお、ストレスチェックを受けた労働者のリストを実施者が事業者に提供する際に、労働者の同意は必要ありません。
また、当該事業場でストレスチェックを実施する時点で休業している労働者については、ストレスチェックを実施しなくても差し支えないとされています。

(続く)

企業実務



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