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公開日:2015年7月22日

勘所を押さえて進める 賢い「税務調査」のさばきかた 月刊「企業実務」 2015年8月号

垂水毅(垂水税理士事務所代表)/岸野淳(垂水税理士事務所勤務)


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7月に新しい税務年度になり、これから秋にかけては税務調査の増える時期。
どんな企業が調査対象となり、どういった項目を重点的に見られるのか。
最近の傾向を踏まえつつ、対応の方法を探る。


税務調査の手法が変わった! 調査手続きの厳格化が進んでいる


2011年の国税通則法の大幅改正以降、税務調査手続きの厳格化が進んでいる。何がどう変わったのか。元国税調査官の垂水毅氏と岸野敦氏にポイントを伺った


税務調査は、国税犯則取締法にもとづく「強制調査」と国税通則法にもとづく「任意調査」に分かれ、それぞれの調査内容や権限、手法、国税側の担当部署も異なる。
ここでは、一般に「数年に1回、税務署の職員(調査官)が帳簿をチェックしにくる」と理解されている任意調査を前提に、会社としての対応を考えてみたい(税務調査の一般的な流れは図表1)。


図表1 税務調査の一般的な流れ
なお、国税通則法が2011年に大幅改正されて以降、税務調査の手続きの厳格化が進んでいるが、最近になって運用面での変更もあった。まずそれらを中心に調査のポイントを押さえておこう。


◎調査に関する事前通知


運用面で変わったことの一例に「事前通知」がある。
中小企業の任意調査は、基本的に税務署の職員が行なう。それぞれの所轄の調査官が調査対象となる会社を訪問する前に行なう事前通知は、2013年1月の新通則法施行前は、代表者のほか、役員、経理責任者らに対して行なっていたが、新通則法施行後は、代表者のみ行なうようになった。
それが昨年7月から、「税務代理権限証書」(図表2)があれば、代理人(顧問税理士等)に通知すればよいことになった。


図表2 税務代理権限証書
この証書は通常、会社の申告を代理する顧問税理士が、申告書に添付している書類の1つ。税務署は調査先を選定したら、この証書の有無、調査の通知に関する同意の欄にチェックがあるかを確認し、同意がある場合のみ、会社の代表者ではなく、顧問税理士に事前通知をすることになる。
事前通知は文書ではなく、電話で行なう。内容は「調査します」という主旨と「顧問先と日程を調整してください」といったことだ。
なお、調査期間はおおむね2日程度だが、続けての調査は負担が大きい場合は、1日調査して次は1週間後に1日という対応もある。また、会社の規模によっては、3日や1週間といった指定がされるケースもあるという。

「ときには、予告なしの調査を行なうこともありましたが、いまは調査する帳簿書類、場所、開始日時などが事前に通知されるのが原則で、法人税、消費税以外に、印紙税、源泉所得税なども調査対象となる旨、詳細な明示がなされることになっています」(垂水税理士)

もし、税務調査について電話で打診された場合は、焦らず、また騒ぎ立てたりせずに、まずは「当社の顧問税理士に連絡してください」と伝えたほうが賢明だ。

(続く)

企業実務



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