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公開日:2014年9月19日

伸びる会社はますます社員を伸ばす! 中小企業が実践すべき正しく効率的な「OJT」の要諦 月刊「企業実務」 2014年10月号

村田雅子(学校法人産業能率大学 総合研究所)


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新入社員や若手社員を早く「一人前」にするには、職場における人材育成=OJTが最も重要だが、OJTがうまく機能していない会社も多いようだ。
社員を伸ばせるOJTのあり方について解説する。


期待どおりの成果を上げていないOJTの現状

組織で人を育てるには、OJT(職場内訓練)、Off-JT(職場外研修=集合研修)、SD(自己啓発)がありますが、その中心はOJTです。

厚生労働省の平成25年度「能力開発基本調査」では、「OJTを重視する」「OJTを重視するに近い」とする企業は正社員の場合73.5%、正社員以外の場合77.2%で、雇用形態にかかわらず、職場で行なわれている教育訓練の中心がOJTであることが示されています。

ところが、昨今はOJTが期待どおりの成果を上げていないという声をよく耳にします。

当所(産業能率大学総合研究所)が2010年に実施した「経済危機下の人材開発に関する実態調査」では、計画的OJTが「機能している」「どちらかというと機能している」という企業の割合は6割強です。とはいえ、この「OJTが機能している」という意味は、

  • OJTの制度が組織に存在している
  • OJT計画書を作成している
  • OJTリーダー(育成担当者)を任命している
  • 育成内容が整理されている

といったものであり、それが本来の目的である新入社員・若手社員の成長につながったということを示しているわけではありません。

また、OJTを実施するうえでの課題として、「時間不足」「指導スキル不足」が問題として認識されています。

では、忙しい上司にゆとりがあれば教育できるのか、育成担当者が教え方を理解すれば期待どおりに指導・育成できるかというと、いまより職場に余裕があったはずの1966年の資料(『企業内訓練の効果的な展開-現状とその活用』、(社)日本産業訓練協会)をみても同様の問題が挙げられています。当時から職場における人材育成の問題認識はほとんど変わっていないのです。

厳しい経営環境のもと、社員教育の予算が削減され、集合研修や自己啓発に投資することがむずかしいなかで、OJTへの期待は高まっています。

このような状況下で、職場における人材育成を機能させるためには、従来と異なるアプローチに転換することが求められます。それを3つの視点からまとめたのが図表1です。

図表1 OJTを機能させるためのアプローチの転換
第1は、OJTの「目的」の転換です。
育成対象者の能力を高めるという目的をもっと広くとらえて、職場の人材育成の機能を高める、人材育成を行なう風土づくりを目的とするのです。

第2は、OJTの「対象」の転換です。中小企業はもちろん、大企業であっても実際にはその多くが支店、営業所、部署といった小さな単位の職場で働いています。
小さな職場では、1人の新入社員・若手社員に1人の育成担当者をつけることはむずかしいでしょう。

そのため、1対1で面倒をみるのではなく、職場ぐるみで1人の新入社員・若手社員を「育てる」風土をつくるのです。

(続く)

企業実務



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