N.J. HIGH-TEC - NJ Business Online

経理・税務 | エヌ・ジェイ出版販売株式会社


【お知らせ】 実践「経営実学大全」 好評発売中です

Home経理・税務企業実務・特別記事 ≫ ついに「8%」へ 消費税増税直前直後の疑問、誤解、悩み等を解決します!...
公開日:2014年2月21日

ついに「8%」へ 消費税増税直前直後の疑問、誤解、悩み等を解決します! 月刊「企業実務」 2014年3月号

平井伸央(税理士法人山田&パートナーズ/税理士)


このエントリーをはてなブックマークに追加  

4月に迫った消費税率の引上げ。新税率にスムーズに移行するには、いろいろと準備が必要だ。

消費税増税に際しての基本的な考え方と、直前直後の処理の留意点について解説する。


消費税の増税に伴う基本的な対応を再確認

5%から8%への消費税率の引上げが目前となりました。

消費税法の改正の内容としては税率が引き上げられるというシンプルなものですが、実務への影響を考えた場合、経理実務のほか、顧客との取引条件や価格表示なども見直す必要が生じます。

また、事前の検討を誤ると、想定していなかった税負担が生じる可能性もあります。

改正に伴うトラブルを未然に防いでスムーズに実務を進めるためには、消費税増税に関する基本的な考え方をしっかりと整理しておく必要があります。

新税率の適用時期の確認

最初に確認しなければいけないのは、税率引上げのタイミングです。新税率8%の引上げの施行日は平成26年4月1日(以下、「施行日」とします)であり、施行日以後に行なわれる資産の譲渡、貸付、役務の提供(以下、「資産の譲渡等」とします)から適用されます(後述する経過措置の適用があるものを除きます)。

施行日以後に資産の譲渡等が行なわれたかどうかの判断は、その資産の譲渡等の時期がいつであったかによります。

具体的には、資産の譲渡であれば、「資産の引渡しの日」です。役務の提供であれば、「役務の提供の完了日」となります。

したがって、図表1のように、施行日前に消費税率5%を前提とした資産の譲渡契約を結び、施行日以後に消費税率5%を前提とした対価の授受を行なったとしても、その引渡しの日が施行日以後にずれ込んだ場合は、その契約内容にかかわらず、消費税率8%の取引が行なわれたと考えることになります。

図表1 適用税率の判定時期
この場合、売上側においては消費税の預かり漏れが生じていますので、このまま消費税申告を行なうと、売上側で想定外の税負担が生じます。そのため、税抜でみると、想定していた売上高(50万円)よりも売上高が減少することになります(48万6,112円となります)。

資産の譲渡等の時期が売上側と仕入側で異なる場合

資産の譲渡の場合、「資産の引渡しの日」で適用税率を判定しますが、その引渡しの日は、納税者が適用する基準によって売る側と買う側が必ずしも同じ日になるとは限りません。

たとえば棚卸資産を譲渡するときには、「合理的な方法であること」を前提として、どの段階で計上するかについて、出荷基準、検収基準、使用収益開始基準など様々な方法が認められています。

この場合に適用される消費税率について論点となるのは、取引の当事者間で計上基準が異なるケースです。

(続く)

企業実務



このエントリーをはてなブックマークに追加  



PAGE TOP