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公開日:2013年11月22日

弱点を補強しトラブルを防ぐ 就業規則の見直しはこうやれば完璧! 月刊「企業実務」 2013年12月号

杉山秀文(特定社会保険労務士)


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一般的なモデル就業規則はひな形として参考になりますが、それが自社にとって最適なものとは限りません。本稿では、バランスのとれた就業規則とはどういうものか、いかに就業規則を整備すればよいのか解説します。


就業規則の重要性と不備がもたらすリスク

就業規則の役割と作成義務

就業規則には、「労働力を組織化する」という役割と「労働契約の中身を規定する」という役割があります。

人を集めて組織をつくれば、そこにはルールが必要になります。これがなくては、組織が目標を達成することはできません。人事、労働時間、服務、懲戒など組織を運営していくためのルールを定めたものが就業規則です。

一方、会社と労働者は「労働契約関係」にあります。契約ですから、本来は個々に内容を決めて締結するのですが、就業規則があれば、その内容が労働契約の内容となります。

したがって、就業規則に書かれていることは、労使双方の権利と義務になるのです。

ただし、就業規則が労働契約の内容として有効となるには、「内容の合理性」と「労働者への周知」の2つの要件を満たしている必要があります。

また、常時10人以上の労働者を使用する使用者には就業規則の作成義務があります。形態・種類は問いません。正社員、パートタイマーなどを合計して常時10人になれば、作成義務が生じます。

入退社によって変動はあるものの、通常は10人以上の労働者がいるような状態を「常時10人以上」といいます。

就業規則の記載事項

就業規則に記載すべき事項は、図表1のとおり労働基準法に定められています。

図表1 就業規則の記載事項
①から③は、就業規則に必ず定めなくてはならない「絶対的必要記載事項」で、③の2以降は、定めがあれば記載しなくてはならない「相対的必要記載事項」です。

たとえば、会社で働く人は、いつかは必ず退職します。そのため、退職、解雇に関する事項は絶対的必要記載事項になります。

一方、退職金制度は法的な義務ではありません。しかし、もし制度があるのなら就業規則に記載しなくてはならないので、相対的必要記載事項となるのです。

「危ない」就業規則

【テンプレートを丸写し】

市販の書籍やWebサイトに掲載されている就業規則のテンプレートをほとんどそのまま使っていたり、親会社の就業規則を子会社が丸写しで使っているケースがありますが、実はこのような行為は非常に危険です。

実際に運用してみると、「こんなに手厚い内容にしてしまっては当社の体力では厳しい」とか「この部分はもっと詳細に定めたかった」といったことが後になって判明することがよくあります。

しかし定めてしまった以上、その内容は有効です。それを変える場合、内容によっては不利益変更の問題を引き起こします。

(続く)

企業実務



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