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公開日:2013年1月23日

流出・悪用等が多発 危ない!あなたの会社の「社員情報」管理 月刊「企業実務」 2013年2月号

小林透(特定社会保険労務士)


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好むと好まざるとにかかわらず、会社は社員の個人情報を収集・管理することになる。顧客情報と同様に、自社社員の個人情報も適正な管理が求められる。情報漏洩で思わぬダメージを受けないために、中小企業の労務担当者が押さえておくべきことを整理する。


会社で収集・管理する「社員情報」とは

「個人情報保護」というと、みなさんはどのような情報を想像するでしょうか。おそらく顧客(アンケートなどによる見込客を含みます)、取引先、株主といった外部の情報が真っ先に思い浮かぶでしょう。

もちろん、外部から収集された情報をきちんと管理することは大事です。

しかし、会社を運営するうえで、絶対に必要な内部情報があります。それが社員に関する情報です。

社員情報は断片的な情報でも個人を特定できるということと、社員同士が顔見知りであることが多いことから、情報が日々の人間関係に直接影響してしまうという特徴があるので、取扱いは特に注意が必要です。

個人情報保護法の規定する個人情報の定義とは「生存する個人に関する情報であって、当該情報に含まれる氏名、生年月日その他の記述等により、特定の個人を識別できるもの」とされています。


取扱いに注意を要する社員情報とは

社員情報は当然のごとく、特定の個人(つまり社員)を識別するために収集管理されている情報ですので「個人情報」に該当します。

「雇用管理に関する個人情報の適正な取扱いを確保するために事業者が講ずべき措置に関する指針」(平成16年7月1日厚生労働省告示259号)の「解説」には次のように示されています。

  1. 労働者等の氏名
  2. 生年月日、連絡先(住所、居所、電話番号、メールアドレス等)、会社における職位または所属に関する情報について、それらと労働者等の氏名を組み合わせた情報
  3. ビデオ等に記録された映像・音声情報のうち特定の労働者等が識別できるもの
  4. 特定の労働者等を識別できるメールアドレス情報(氏名および所属する組織が併せて識別できるメールアドレス等)
  5. 特定の労働者等を識別できる情報がなくても、周知の情報を補って認識することにより特定の労働者等を識別できる情報
  6. 人事考課情報等の雇用管理に関する情報のうち、特定の労働者等を識別できる情報
  7. 職員録等で公にされている情報(労働者等の氏名等)
  8. 労働者等の家族関係に関する情報およびその家族についての個人情報

また、個人情報に該当しない事例として、

  1. 特定の労働者等を識別できないメールアドレス情報(氏名および所属する組織等が特定できないメールアドレス等。ただし、他の情報と容易に照合することによって特定の労働者等を識別できる場合を除く)
  2. 特定の労働者等を識別することができない統計情報

等を示しています。

実際の社員情報は、雇用契約を締結・維持していくために必要な基本的な情報、それに付随する賃金や人事考課等の情報、または業務を行なううえで必要な情報などに分類されます。会社が収集・管理する具体的な情報の種類を示したものが下図表1です。

図表1 会社が保持する「社員情報」

会社が個人情報を収集管理する根拠として、社員を採用する場合には雇用契約を締結することになるので、当然、相手の特定をしなければならない、ということがあります。

(続く)

企業実務



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