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公開日:2012年12月20日

複数型人事はいまや常識! 「雇用形態」の変更にまつわる手続きと実務対策 月刊「企業実務」 2013年1月号

田中文隆(みずほ情報総研株式会社 社会政策コンサルティング部 コンサルタント)


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経済・社会情勢の変化に柔軟に対処するためには、適切なタイミング・方法で雇用形態を変更していく必要があると考えられる。多様な人材を活かすための雇用形態のありかたとその変更のしかたについて解説する。


中小企業の雇用形態のこれまでと今後

中小企業は競争力の要である人材をどのように確保・活用しているのか、本稿では雇用形態の変化に着目して、概観します。


中小企業の人材の確保・活用方針

まず、わが国全体の企業における雇用形態別雇用者の比率をみると、2002年の正規の職員・従業員の比率は70.6%(3,489万人)でしたが、2011年には64.9%(3,352万人)と、全体に占める比率が5.7ポイント減少しています(図表1)。

図表1 雇用形態の推移

一方で、非正規の職員・従業員の全体に占める比率が増加したことになりますが、その内訳は、パート・アルバイトの占める割合が2.5ポイント増加、派遣社員が1.0ポイント増加、契約社員・嘱託が2.3ポイント増加となります(四捨五入の関係で5.7ポイントと一致しない)。

従業員の非正規化の進展は、これまでも指摘されているところです。また、パート・アルバイトが大多数を占めることは、以前からの傾向ですが、契約社員・嘱託が100万人以上(230万人から360万人へ)増えてきたことも着目すべき点です。高齢者の再雇用、雇用延長も増加の要因の1つだと考えられます。

統計は異なりますが、総務省「就業構造基本統計調査」では、企業規模別にみた各雇用形態が占める比率の変化が確認できます。

中小企業庁「中小企業白書(2009年版)」では、本データを活用した分析を行なっています。

これをみると、中小企業の正社員比率は2007年時点で62.9%(1,309万人)、大企業で63.5%(1,191万人)と、大企業のほうが正社員比率は高いのですが、2002年から2007年にかけての推移をみると、中小企業の正社員比率の低下幅が大企業に比べて小さいことがわかります(中小企業では1.1ポイント減、大企業では5.8ポイント減)。

そもそも中小企業の雇用者数が減少していることには注意が必要ですが、総額人件費の圧縮というプレッシャーのなかでも、中小企業が正社員の雇用を守ろうとしていることがうかがえます。

それでは、企業はどのような方針で人材を確保・活用しているのでしょうか。

労働政策研究・研修機構「今後の産業動向と雇用のあり方に関する調査」(2010年)によれば、「新規学卒者の定期採用・育成」については、規模の大きい企業ほど重視しています。一方、正社員100人未満の企業では、「基幹的な業務で非正社員を活用する」という回答割合が、正社員300人以上の企業と比べて高くなっています(図表2)。

図表2 重視してきた人材の確保方法(従業員規模別)

(続く)

企業実務



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