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公開日:2015年5月17日

円滑化法終了から2年 金融機関の「リスケ対応」のいまと今後を検証する 月刊「企業実務」 2015年5月号

瀬野正博(銀行融資コンサルタント)

企業実務TOPICS(経理・税務)


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中小企業金融円滑化法が終了して2年が経過しました。
この間、中小企業に対する融資状況は、どのように変化しているのでしょうか。現状を検証します。


中小企業金融円滑化法(以下「円滑化法」といいます)は、中小企業がリスケジュール(返済条件等の変更。以下「リスケ」といいます)の申込みを行なった場合、金融機関はできるだけ柔軟に対応するよう努力義務を定めた法律でした。

円滑化法の終了が近づくにつれ「円滑化法が終了すると金融機関が態度を急変させ、リスケに応じてもらえない中小企業が急増するのでは?」と倒産増を懸念する声が聞かれるようになりました。

平成25年3月31日に円滑化法は終了しましたが、その後も金融庁から「貸付条件の変更等や円滑な資金供給に努めること」「他の金融機関等と連携し、貸付条件の変更等に努めること」が金融機関に求められ、中小企業を支援する姿勢に変化はありませんでした。これは、実質的な「延長」ともいえます。

このため、円滑化法の終了後もリスケ実行率は高い数字を維持しています(図表1)。

図表1 貸付条件変更等の申込件数等の推移
むしろ終了後のほうが高率となっており、依然としてリスケの実行は容易なようにみえます。

ただし、図表1のとおり申込件数は緩やかに減少しているものの、大きく改善されるには至っていません。業績が回復している中小企業も一部みられますが、その多くは業況が不安定であり、繰り返しリスケを申し込まざるを得ない状況にある企業も少なくないといえます。

大手信用調査会社からは倒産件数は低水準で安定していると公表されていますが、これは景気回復によるものではなく、国や金融機関が倒産の急増を避けたい狙いから、リスケによる延命で倒産を免れているケースが多いためと推測されます。




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