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公開日:2017年5月24日

中小企業に課せられる 社会保障負担増大への備え 月刊「企業実務」 2017年6月号

坂本直紀(坂本直紀社会保険労務士法人/特定社会保険労務士・中小企業診断士)


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■負担増必須の社会保障改革の今後

■事業承継のためにいまから打っておきたい対策

■もれや誤りを防ぐ業務のチェックポイント


少子高齢化の影響として、個人・企業ともに社会保障負担は今後とも増大していくことが予想されます。
最近の制度改正をふまえつつ、その負担をどう見積り、いかなる対策を立てるかを考察します。

負担増必須の社会保障改革の今後


2025年には全人口の3割が65歳以上に

現在は少子高齢化が進展し、雇用環境が大きく変化しています。
こうしたなか、社会保障制度を時代の要請に合ったものに変えることが急務とされており、現在政府では、社会保障改革が議論されています。
団塊の世代がすべて75歳となる2025年には、75歳以上が全人口の18%、65歳以上では30%を占めると予想されています。
図表1は、社会保障に係る費用の将来推計を示しています。


図表1 社会保障費の将来推計

給付費は、2020年度には134.4兆円となり、2025年度には148.9兆円になることが推計されています。
高齢化がますます進むことが予想されますので、2026年度以降においても、社会保障に係る費用はさらに増加することが考えられます。

今後も保険料負担の増加が予想される

社会保障給付費のうち、約6割は保険料で賄われており、約4割は税・公債で賄われています。社会保障給付の増大に伴って、保険料負担はさらに増加することが考えられます。
また将来、不景気等が生じ、税収が落ち込むことがあれば、保険料負担の割合を6割からさらに増やす議論が出てきても不思議ではありません。
公的年金制度は、現役世代が支払った保険料を年金として高齢者に給付する「世代間での支え合い」の仕組み、いわゆる賦課方式がとられています。
したがって、高齢者が増加する一方で現役世代が少なくなれば、年金の給付を引き下げるか、現役世代の保険料負担を増加させなければ、制度が成り立たないことは明白です。
ただし、高齢者への給付をあまりにも引き下げれば反発は必至ですので、現役世代の保険料負担についても、より増額を求めてくることが考えられます。

増加する企業の社会保険料負担と法改正

社会保険料は基本的に労使折半となりますので、社会保険料の増加は企業の保険料負担の増加に直結します。
昨年10月からは、短時間労働者に対する健康保険・厚生年金保険の適用拡大が始まりました。
短時間労働者であって、厚生年金保険の被保険者数が常時501人以上の法人・個人・地方公共団体に属する適用事業所および国に属するすべての適用事業所で働く人も厚生年金保険等の適用対象となりました。
新たに対象となったのは、次の4要件に該当する人です。

(1) 週の所定労働時間が20時間以上あること
(2) 雇用期間が1年以上見込まれること
(3) 賃金の月額が8万8,000円以上であること
(4) 学生でないこと

(続く)

企業実務



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