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公開日:2011年10月16日

実務担当者が押さえておきたい 労働関連の新法・改正法の内容と企業の留意ポイント 月刊「企業実務」 2011年10月号

田代英治(社会保険労務士)

企業実務TOPICS(総務・人事)


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第177回国会で成立した求職者支援法と改正雇用保険法など、雇用・労働関連の法律や東日本大震災に伴う労働保険関係の特例措置について、人事・労務担当者が押さえておきたいポイントと企業の対応策を紹介します。


求職者支援法のポイントと企業への影響

求職者支援法(職業訓練の実施等による特定求職者の就職の支援に関する法律)は、雇用保険を受給できない求職者等に対するセーフティネットとして、すでに2009年度から行なわれている「緊急人材育成支援事業」を恒久化するもので、

  1. 一定の要件に該当する場合、訓練受講を支援するための給付を行なう
  2. ハローワークが中心となり、訓練実施機関と緊密な連携を図りつつ、訓練受講者に対して訓練開始前から訓練修了後まで一貫した就職支援を行なう

などを主な内容としています。

新制度はことし10月からスタートし、東日本大震災で被災し、職を失った人の訓練を通じた雇用確保において大きな役割を果たすことが期待されます。

ポイント


(1)職業訓練の認定

語句説明 特定求職者
厚生労働大臣は、特定求職者(囲み参照)に対する職業訓練の実施に関し重要な事項を定めた計画(職業訓練実施計画)を策定し、就職に必要な技能等を十分にもたない者の職業能力の開発や向上を図るために効果的であること等の基準に適合する職業訓練を認定(認定職業訓練)します。

認定職業訓練を実施する機関に対しては、訓練が円滑かつ効果的に実施されるように助成が行なわれます。


(2)職業訓練受講給付金の支給

職業訓練等の受講を容易にするため、公共職業安定所長の指示によりこれを受講し、一定の要件を満たす場合、職業訓練受講給付金が支給されます。

職業訓練受講給付金は、職業訓練受講手当と通所手当の2つで構成されます。

職業訓練受講手当は、職業訓練開始から1か月ごとに10万円となります。

通所手当は、通所経路に応じた所定の額となります。

支給要件として、本人と世帯の収入や資産が一定の水準を超えないこと、原則としてすべての訓練実施日に出席していることなどが設定されています。

支給期間は、原則として最長1年となっています。

(3)就職支援の実施

公共職業安定所長は就職支援計画を作成し、特定求職者に対してその就職を容易にするため、職業指導・職業紹介や認定職業訓練の受講等、就職支援の措置を受けることを指示します。特定求職者は、その指示に従うとともに、速やかに就職できるように自ら努めることとされています。

(4)その他

認定職業訓練実施機関に対する助成と職業訓練受講給付金の支給は、雇用保険法による新事業(就職支援法事業)として行ない、国が2分の1、労使双方がそれぞれ4分の1ずつを負担することになりました。

施行期日

平成23年10月1日(一部の規定については5月20日から施行されています)

企業への影響

企業への直接的な影響は少ないと思われますが、職業訓練等によって新規成長(IT関連等)や雇用吸収の見込める分野(医療、介護・福祉等)等の専門能力を習得した人材を採用する際によい影響が期待できそうです。

一方、雇用保険の対象ではない人に対するセーフティネットを支えるために雇用保険の枠組みを使い、労使に一定の財源負担が求められることになりましたので、今後、雇用情勢のさらなる悪化に伴う対象者の増加によって負担が増えることも懸念されます。



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