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公開日:2012年6月16日

パートタイマーの評価と時給の決め方・上げ方 月刊「企業実務」 2012年6月号

藤永伸一(人事コンサルタント)

企業実務TOPICS(総務・人事)


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いまや中小企業に欠かせない戦力となっているのがパートタイマー。そのやる気を高めるには、働きぶりに応じた評価に基づき賃金を上げることも考えるべきだ。効果的な時給の決め方・上げ方と評価について解説する。


総務省の労働力調査によると、2011年の非正規の雇用者数は1,733万人で、全雇用者に占める割合は35.2%に達しています。非正規の雇用者のうち、パートタイマー・アルバイトは前年比で33万人増加し、1,181万人となっています。この間に正規の雇用者数は25万人減少していますので、それを補う形でパートタイマーやアルバイトが増加した計算になります。
人数が増えただけではありません。仕事の内容にも変化が出てきています。「パートの仕事」というと、従前は単純作業と決まっていましたが、最近は責任のある仕事を任せるケースも増えてきています。なかには「店長」などの管理職を委嘱することもあります。
その働きぶりが会社の業績をも左右することになりますから、いかにしてパートタイマーのやる気を引き出すかを考えなければなりません。
その際、正社員の雇用管理と同様に、ポイントになるのが評価と賃金です。
能力や仕事ぶりを評価してあげることでやる気を刺激することになりますし、その結果を賃金に反映させればモラールアップを図ることができます。

パートタイマーの賃金はどのように決めるべきか

パートタイマーの賃金動向

パートタイマーの賃金は、一般的に時給制がとられています。
厚生労働省の調査によると、女性のパートタイマーの平均時給は図表1のように推移しています。
2005年以降で見ると、基本的には上昇傾向にあるといってよいでしょう。
パートタイマーに対するニーズが高まれば、時給も上昇することになります。
もちろん、規模・業種や年齢、また地域や仕事の内容によっても違いがあります。
自社の時給と相場を比較する場合には、その点を確認しておく必要があります。

図表1 パートタイマーの平均賃金推移

賃金の決め方の現状

前述したように、パートタイマーの場合は時給で賃金を決めることが多く、短時間だけ働くというパートタイマーの働き方に適した決め方といえます。

この場合の時給の設定については、たいていは自社の属する業種や地域特性などを考慮して一定の範囲で決められています。

パートタイマーの職種別、地域別等の時給に関する有用な統計データとして、前出の厚生労働省の賃金構造基本統計調査があります。
民間では、アイデム人と仕事研究所が定期的に「パートタイマーの募集時平均時給レポート」を出しています。
リクルートでも「アルバイト・パート全国エリア別募集時平均時給調査」を公表しています。これらを参考にするとよいでしょう。

もちろん、仕事の内容によって違いはあるでしょうが、パートタイマーは単純定型的で補助的な仕事を担当することが多いため、いわゆる職務給的な決め方がなされているのが一般的です。

つまり、正社員のように定期的な昇給は考慮されてこなかった、ということです。

実態に合わせてフレキシブルに

もっとも、ひと口にパートタイマーと呼ばれていても、業種によっても、会社によっても、期待されている役割には違いがあるはずです。

そうすると、賃金決定方法もこれまでのようなやり方にとらわれる必要はありません。一律というような決め方をすることが、パートタイマーの活力を削いでいる可能性もあります。

むしろ、自社におけるパートタイマーの位置づけを明らかにしたうえで、期待する能力や成果に応じて賃金決定方法を変えるべきではないでしょうか。

たとえば、専門的な知識や能力を求めるのであれば、能力基準を明らかにしたうえで、能力に見合う賃金を支払うようにすべきだということです。
また、責任の重い役職につけるのであれば、それに見合う手当を支給することも考えるべきです。

一方で、従来のように単純な仕事だけをやってもらうのであれば、これまでどおりの時給の決め方でも構わないといえます。

つまり、意欲や能力のあるパートタイマーの力を引き出すためには、賃金の決め方をフレキシブルにすることが重要です。
なお、パートタイマーの時給を決める際には最低賃金にも留意しておく必要があります。

最低賃金は、雇用形態に関係なく、すべての労働者に適用されますので、これを下回る賃金を設定することはできません。

ちなみに2011年10月からの地域別最低賃金は、645円(岩手県、高知県、沖縄県)〜837円(東京都)となっています。



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