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公開日:2011年2月17日

各種経費を電子マネーで支払ったときの経理処理 月刊「企業実務」 2011年2月号

白庄治英明(税理士)

企業実務TOPICS(経理・税務)


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近頃は社員に電子マネーを持たせることにより経理事務を効率化しようとする会社もあるようです。そこで、電子マネーに関する経理処理について整理します。

電子マネーの種類

電子マネーは決済のタイミングにより、プリペイド(前払い)方式とポストペイ(後払い)方式の2つの方式に分類することができます(図表1)。

A101
プリペイド方式というのは、あらかじめ現金を支払うことにより残高をチャージしておき、利用の都度、その残高が減っていくタイプの電子マネーです。
nanacoやWAONなどの流通系、SuicaやPASMOなどの交通系の電子マネーがあります。

もう一方のポストペイ方式というのは、クレジット機能により、利用金額が後日、利用者の預金口座から引き落とされるタイプのものです。
QUICPayやiD、関西の交通系電子マネーであるPITAPAなどがポストペイ方式を採用しています。


基本的な考え方

それでは、電子マネーは経理上、どのように取り扱えばよいのでしょうか。

プリペイド方式の電子マネーは、商品券、図書券、テレホンカードなどの「物品切手」を電子化したものと考えられます。
利用者は購入(チャージ)するときに金銭を支払い、その交換物として資産の譲渡や役務の提供を受ける権利を「残高」として得ることになります。
そして、利用するときにその「残高」と交換に資産やサービスを手に入れることになります。
したがって、プリペイド方式の電子マネーの会計処理は、物品切手に準じたものとなります。
物品切手は短期間で消費する目的で所有する資産であることから、原則として棚卸資産として貯蔵品勘定で貸借対照表に計上し、使用に応じて他の資産や費用に振り替えられます。

一方、ポストペイ方式の電子マネーは、クレジットカードを電子化することにより、サインレスで使用できるようにしたものと考えられます。したがって、ポストペイ方式の電子マネーの会計処理は、クレジットカードに準じたものとなります。

クレジットカードは利用時に未払金を計上し、決済時にその未払金を消去します。


プリペイド方式(原則的な方法)

まずは原則的な処理方法を説明します。
この方法による仕訳は図表2のとおりです。

(1) 初回購入時の処理

【設例】

交通系プリペイド方式のカード型電子マネーを現金2,000円(デポジット500円を含む)で購入した。

【解説】

電子マネーの残高となる部分の金額1,500円は貯蔵品勘定に計上します。
デポジット分の金額は将来的にカードを電子マネー事業者に返却することにより返金されるため、預託金勘定などを使って資産として処理します。

(2) チャージ(入金)時の処理

【設例】

前述の電子マネーに現金で15,000円分をチャージした。

【解説】

残高となる部分の金額15,000円は貯蔵品勘定に計上します。

(3) 利用時の処理

【設例】

電子マネーを利用して運賃210円の区間を乗車した。

【解説】

電子マネーの残高の減少に伴い、貯蔵品を取り崩し、費用を計上します。

A1002




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