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公開日:2011年8月18日

午前と午後以外の半休制度のよい区分方法があれば教えて欲しい 月刊「企業実務」 2011年8月号

坂井求(特定社会保険労務士)

実務相談室


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[問]従業員50名のメーカーの総務部長です。当社の始業時刻は9時、終業時刻は18時で、12時から1時間の休憩をはさんでの8時間勤務となっています。

半日年休を取得した場合、午前の半休だと9時から12時まで、午後の半休だと13時から18時までを休みますが、午前と午後で2時間の差があることから、従業員から時間区分を見直して欲しいとの要望が出ています。

午前と午後以外の適当な区分があれば教えてください。

(愛知県・O社)

[答]午前半休を取得した場合は、14時から勤務開始(実働4時間)とし、午後半休を取得した場合は、14時までの勤務(休憩1時間を含んで実働4時間)とする方法があります。

このようにすれば、半日分はいずれも4時間ですので、公平感があるでしょう。


ポイント解説

初めに年次有給休暇の半日単位の取得について説明します。

年次有給休暇は、日単位で取得することが原則です。
しかし、行政解釈(昭和63.3.14基発150号)は、「(労働基準)法第39条に規定する年次有給休暇は、1労働日を単位とするものであるから、使用者は労働者に半日単位で付与する義務はない(半日単位の付与も違法ではないということ)」と述べています。

したがって、年次有給休暇は日単位での取得が原則ですが、労働者が希望し、使用者が同意すれば、労使協定が締結されていない場合でも、日単位での取得を阻害しない範囲で半日単位で付与することは可能です。

また、労働者が半日単位の付与制度を希望しても、会社が同意しない場合は、半日付与を行なう必要はありません。さらに、半日単位で取得できる日数に上限(年5日など)を設けることも可能です。

なお、平成22年4月1日施行の改正労働基準法により、労使協定を締結した場合は年間5日を限度として時間単位で年次有休休暇を付与できるようになりましたが、半日単位の年休の取扱いに変更はありません。

次に、年次有給休暇を半日単位で付与する際の区分方法については、昼の休憩時間を挟んで午前半休、午後半休とするケースが一般的です。

この場合に、午前半休は3.5時間分、午後半休は4.5時間分というように、休む時間が等しくならないケースも多くなると思われますが、これは制度運営上、やむを得ないものと解されています。
いずれの半休を取得した場合であっても、年次有給休暇は0.5日消化されることになります。
御社の場合は、午前半休が9時から12時の3時間、午後半休が13時から18時の5時間で、2時間の差がありますが、このような制度も労使が合意して運用されているのであれば法に抵触するものではありません。

しかし、不公平感があり、見直しの声が上がるのも想定されることです。

そこで、御社の場合は、午前半休を取得した場合は14時からの勤務とし、午後半休を取得した場合は、14時までの勤務とすることが考えられます。

仮に、このように半日単位の区分を変更した場合は、その旨を就業規則に記載したうえで、届出義務のある事業所においては、労働基準監督署への届出を行なう必要があります。

最後に、午前半休を取得し、終業時刻以降も勤務した場合のよくある疑問点について触れておきます。

(1)休憩時間

労働時間が6時間を超える場合は45分、8時間を超える場合は1時間の休憩を取得させる必要があります。
したがって、午後(御社の場合は14時以降)の勤務が6時間を超える場合は、休憩時間を与えることを忘れないようにしましょう。

(2)割増賃金

残業時の割増賃金について、労働基準法は「実労働時間主義」を採用しており、実労働時間が8時間を超えた場合に割増賃金を支払うように求めています。
したがって、たとえば14時から19時までの5時間を勤務した場合は、18時から19時の1時間について2割5分増しの割増賃金を支払う必要はなく、通常の時間単価で超過分を支払えば足ります。


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