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公開日:2011年5月18日

社内結婚した夫婦への慶弔金の支給基準を変更したい 月刊「企業実務」 2011年5月号

坂井求(特定社会保険労務士)

実務相談室


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[問]このたび、当社で初めての社内結婚があり、祝い金をそれぞれの従業員に贈りました。
社内結婚の場合は別としても、今後は慶弔金の支給対象を家族単位とし、どちらか一方に対してのみとすることを考えています。
社内結婚した夫婦の慶弔金に関して、どう取り扱うのが自然なのでしょうか。また、慶弔金の支給基準を変更する際の注意点についても教えてください。

(福岡県M社)

[答]慶弔金制度は、会社の任意の制度であるため、慶弔金を誰に対して支給するのか、結婚する者同士が同じ会社に在籍する場合にはどうするのか、という点については、企業の決定に委ねられています。
ただし、慶弔金を重複して支給しないとするのであれば、その旨を明確に就業規則等に定めておかないとトラブルが生じることもあります。
なお、慶弔金制度について就業規則等で定めた場合は、労働基準法上は「賃金」扱いとなり、従業員の労働条件のひとつとなります。この金額や支給条件を変更する際には、労働条件の不利益変更に留意する必要があります。


ポイント解説

慶弔金の取扱い

慶弔金制度は任意の制度なので、その取扱いは各々の企業が独自に決定するべきものです。
同じ会社に在籍する従業員同士が結婚した場合についても、結婚祝い金を夫婦への祝い金とみるのか、両家への祝い金とみるのか、様々な捉え方ができます。
したがって、どのような支給が自然なのか、一概に結論づけることはできないでしょう。

なお、社内結婚する場合はいずれか一方にのみ支給する、再婚の場合は半額を支給する等の条件を定める場合は、それを明確に記載する必要があります。
会社の恩恵的な制度であるはずの慶弔金が、支給条件が曖昧なために、かえって従業員の不信感を高めてしまうという事態は避けましょう。

支給対象を変更する際の留意点

次に、慶弔金制度の支給対象を変更する場合の注意点を説明します。
多くの会社では、慶弔金の支給条件、金額は明確に定められており、就業規則、賃金規程または慶弔金規程等に規定されていることでしょう。

この場合、慶弔金は、従業員の結婚など労働者の個人的な事由に基づいて支給されるものではありますが、労働基準法上は「賃金」とみなされます。

行政解釈でも、「結婚祝金、死亡弔慰金、災害見舞金等の恩恵的給付は原則として賃金とみなさないこと。
但し、結婚手当等であって労働協約、就業規則、労働契約等によって予め支給条件の明確なものはこの限りではないこと」(昭和22.9.13発基17号)と述べています。

「賃金」であるということは、つまりは、従業員の労働条件であるというわけです。したがって、会社が一方的に慶弔金を不利益に変更することはできません。

慶弔金の減額、支給対象の縮小等の変更を行なう場合は、その理由を従業員に説明し、原則として合意を得たうえで実施する必要があります。


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